スイスの国防政策 2013 9 23

2013年9月23日の時事通信社には、このようなニュースがありました。

皆兵制維持、7割超が賛成 スイスで3度目の国民投票

【ジュネーブ時事】スイスで22日、
国民皆兵制存廃の是非を問う国民投票が行われ、
政府発表によると、約73%の圧倒的多数が存続を支持した。
 存廃の判断を国民審判に委ねるのは、これで3度目だが、
皆兵制が永世中立をうたうスイスの国防政策の根幹であることを改めて印象付けた。
(引用、以上)
 スイスの国防政策については、
私は、2012年11月4日に「専守防衛とは」という文章で書いています。
参考にしていただけたら幸いです。

専守防衛とは 2012 11 4
 時々、一般の方から、
専守防衛とは、どういうものかと聞かれます。
そこで、わかりやすいように、Q&Aで、まとめました。
Q「専守防衛とは、軍事的には、どういうものですか」
A「このような戦法は、軍事的には、
 重装備の軍事力でなければ成り立たない戦法です」
Q「なぜ、重装備の軍事力が必要になってしまうのですか」
A「この戦法は、相手国に、
 『この国に攻め込んでも損をする』と思わせなければなりませんから、
 どうしても、自国の防衛は重装備になります」
Q「ちょっと待ってください。
 日本は、よく専守防衛と言いますが、軽装備ではありませんか」
A「日本の場合は、日米安全保障条約がありますから、
 自衛隊と米軍をあわせれば、重装備と言えるでしょう」
Q「そのほかに、専守防衛で、何かありますか」
A「専守防衛という戦法は、国民にとって、残酷な戦法と言えるかもしれません」
Q「どうして残酷だと言えるのですか」
A「専守防衛は、簡単に言ってしまえば、
 相手国から攻撃があって初めて、その対処に動くということです。
 ということは、国民に多数の死傷者が出てから、自衛隊は動くということです。
 たとえ、『相手国が攻撃してきそうだから』と言って、先制攻撃はできません。
 そういう意味でも、相手国に、
 『この国に攻め込んでも損をする』と思わせるような軍事力が必要です」
(補足説明)
 専守防衛で、わかりやすい説明として、
永世中立国のスイスを考えれば、よくわかるでしょう。
 スイスは、皆兵制を採用しています。
各家庭には、自動小銃が貸与されています。
 これは、国境の封鎖に失敗した場合は、
国民全員が、銃を持って戦うということです。
 もちろん、スイスは、国土そのものが要塞化しています。
山をくりぬいて、軍事基地を建設したり、
国境近くの橋やトンネルには、爆薬を差し込む穴が開いています。
これは、有事の際に、橋やトンネルを爆破して、国境を封鎖するためです。
 これで、専守防衛という戦法が、よくわかったでしょう。
誰もが「スイスのような国に攻め込んでも損をする」と思うでしょう。





















































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